4C シェイプの種類 グレーディングレポート
セッティング&スタイル 取り扱い&お手入れ法  
 
 
ダイヤモンドの品質を表す基準として「4C」というものがあります。
4Cとは、カット(CUT)、カラー(COLOR)、カラット(CARAT)、クラリティ(CLARITY)の4つの項目の頭文字をとった用語です。

ここで注意!
4Cはひとつの基準であって、ダイヤの価値や美しさ、価格を“100%”評価するものではありません。
この「4C」ばかり重視されがちですが、最終的には自分の目で見て気に入ったダイヤを選びたいものです。
 
カットの優劣はダイヤモンドの輝きに大きく影響します。
宝石は、カットによって透過した光が反射しあい、輝きを得るのです。
カラーやクラリティのグレードがどんなに高くても、カット悪いと美しく光りません。
 
 
 
 
クラリティは、ダイヤのキズや内包物(インクルージョン)の程度を表します。
10倍の宝石用のルーペで見て鑑別され、11段階に分かれています。
SI以上のものなら、肉眼ではほとんど見えません。
 
 
 
 
完全に無色透明なものをDカラーとして、黄色味がかかってくるほどランクが落ちます。
ダイヤモンドは黄色みを帯びた石の方が多く採れるので、無色に近いときほど希少価値が高くなります。
 
※色のきれいなピンク、ブルー、グリーン、イエロー、ブラウンなどはファンシーカラーと呼ばれ、また別の評価を受けています。
特にピンク、ブルーは無色透明のダイヤよりも希少価値が高く、高価です。
 
 
 
カラットは宝石の重さを表す単位で、大きさをさすものではありません。
1カラット(ct)は0.2g。
カラット数が大きいほど希少価値があって評価も上がりますが、特に1カラットをこえると値段が一段と高くなります。

カラットの語源は、「カロブ」というイナゴ豆の一種。
昔、インドやオリエント諸国では、宝石の重さを軽量するおもりとして、常に一定の重さだったこの実が使われていたのです。
 




カットされたダイヤモンドを4C別に検査して、結果を記載した文書をダイヤモンド・グレーディングレポートと言います。
(今までは「鑑定書」と呼ばれていましたが、現在ではこう呼ばれることが一般的。)

書式は鑑別会社それぞれによって異なります。
鑑定はGIA(アメリカ宝石学会)のG.G.(グラドュエート・ジェモロジー=宝石学終了者)などの資格をもつ専門家が行います。

ひとつのダイヤモンドは2人のグレーダーによって評価されますが、意見が食い違えば別の一人が加わり、さらに違えば一人・・と徹底されています。
鑑定書の内容は、あくまでひとつの目安。実際に目で見てしっくりくるものを選びましょう。

このグレーディングレポートは、リフォームをするときなどダイヤモンドの特徴を知るのに役立つものです。
きちんと保管しておくことをおすすめします。
 
 
(1) カット・形状 カットの型。
(2) 寸法 石の直径の(最小の長さ)-(最大の長さ)×(全体の深さ)で表されます 。
(3) 重量 ct(カラット)で表され、少数点以下は2または3桁まで表示されます。
(4) カラー ダイヤの色みで、Dから始まるアルファベットで表されます。
(5) クラリティ ダイヤのキズや内包物(インクルージョン)の程度。
(6) カットの総合評価 理想のカットのプロポーションを基準にした総合評価です。望ましいのはGood以上。
(7) NO. ひとつひとつの宝石につけられる管理番号。
 
 
 
(1) 日付 GIAによって検査された日付
(2) 独自レポートナンバー グローバルデータベースに登録されたGIA独自のナンバー
(3) 形状 ダイヤモンドの輪郭とカットスタイル
(4) 寸法 最小直径×最大直径×深さ(ラウンドの場合)
(5) カラット重量 1/100単位で示される重量
(6) カラーグレード GIAのマスターストーンと比較し、評価されたもの
(7) クラリティグレード インクルージョンとブレミッシュが含まれていないことを相対的に評価したもの
(8) カットグレード D~Zまでのカラーの標準的なラウンドブリリアント・ダイヤモンドを対象とする
(9) 研磨状態 ダイヤモンドの表面の滑らかさを「エクセレント」から「プアー」で評価
(10) 対称性 ダイヤモンドの輪郭、形状、配置及び整列状態を評価
(11) 蛍光性 長波紫外線下でダイヤモンドの蛍光の強さとカラーを評価
(12) 刻印 ダイヤモンドのガードルに刻まれた文字やナンバー
(13) コメント レポート内の項目以外の識別特徴
(14) プロポーションダイアグラム ダイヤモンドの実際のプロポーションを表す側面図
(15) クラリティの特徴 ダイヤモンドのおおよその形状。記号はクラリティ特徴に関する種類、位置、大きさ
 
 


 
 
ティファニーセッティング

6本の細い爪でダイヤモンドを持ち上げて、光が十分入りこんで輝くよう計算されたセッティング。
ティファニーが考案したため、こう呼ばれます。
今や、ダイヤモンドにおける最もスタンダードなスタイルと言えるでしょう。


 
ニーシングセッティング

ドイツのニーシング社が考案したセッティング。
ダイヤモンドの光が多く入るよう、爪を使わずアーム(腕)の張力を利用して石を支える独特な手法です。
ダイヤモンドが宙に浮いているように見えるのが特徴。


 
レール留め

上下の貴金属で石をはさみ込むようにしてセッティングしたのがレール留め。
間に爪が入らないため、シャープですっきりとしたデザイン向きです。


 
パヴェ

“パヴェ”とはフランス語で石畳のこと。メレ(小粒のダイヤ)を隙間なくびっしりと留めつけたセッティング。
正確で綿密な技術によって、ダイヤの繊細さと華麗さが際立ちます。


 
ふくりん留め

爪を用いず、石のまわりを取り囲むようにして貴金属で留めるセッティング。
石の美しさを力強く表現することができ、ひっかかりがないのが人気。


 
ミステリー・セッティング

フランスのヴァン・クリフ&アペル社が考案したセッティング。
表から見ると宝石がリング上に密着しているように見えますが、実は裏側はレール留めになっており、宝石がひとつずつ固定されている仕組みです。
正確さ、高い技術が要求されるセッティングです。


 
ソリティア

リングに宝石を1粒だけを留めたもの。
上記の「ティファニーセッティング」もこの「ソリティア」で、エンゲージリングによく用いられるスタイルです。


 
エタニティ

ダイヤモンドがリング上をぐるっととりまいているリングのスタイル。
とぎれることなくダイヤが並んでいるので、「終わりのない愛」の象徴とされています。


 
フィルソア

フィルソアとは「絹の糸」という意味。
イタリアのF.M.スカヴィアが考案したスタイルで、繊細な何本ものアームが絶妙なバランスで組まれています。
指にはめたときに、特に美しさが際立ちます。


 
リヴィエール

ダイヤモンドを一列に並べたスタイルが、このリヴィエール。
クリス・エバートがテニスの試合中にこの手法のブレスレットをつけていたことから、テニス・ブレスレットと呼ばれるようになりました。(ネックは「テニス・ネック」)
裏返らないのが特徴とされています。

 
 


「ダイヤモンドは地球上で一番硬い物質だから、どんなに乱暴に取り扱っても大丈夫」と誤解している人も多いようですが、実際にはダイヤモンドは割れることも、欠けることもあります。
正しい取り扱い&お手入れ法で、ダイヤモンドの永遠の輝きを守りましょう。

貴重品なので、取り扱いは慎重に!
ダイヤモンドには油脂汚れがつきやすく、硬いゆえに、衝撃に弱い一面も持っています。


身に付けたまま家事や作業をすると、油脂がついて光沢が失われたり、硬いものに当たって欠けてしまったりする危険が伴います。
綺麗な状態を保つため、出来ることなら、はずして作業することをお勧めします。


ダイヤモンドは物質の中で最も硬いものですが、同じ宝石どうし傷つけあったり、よりやわらかい宝石や貴金属の地金の部分を傷つけるかもしれません。
保管の際は、指輪どうし、宝石どうしがぶつかり合わないように注意しましょう。
貴金属の地金に部分は特にやわらかいので、傷がつきやすいのです。



宝飾品はダイヤに限らず、小さなものが多いため、色々なとこに置いて紛失してしまうことがあるようです。
保管場所を決め、しまう癖をつけたほうが良いでしょう。


 
気をつけていても、ダイヤモンドには油脂汚れがつきやすく、手入れしないと最高品質のダイヤモンドでも驚くほど輝かなくなってしまいます。
こまめなお手入れを心がけてください。
 

着用後は、ほこりのついていない柔らかい布等で乾拭きして、宝石がゆるんだりしていないかをチェックしてから保管しましょう。
※着用により、皮脂で汚れたり、化粧品がついたり、何かにぶつけていたりすることがあります。


留めた石の裏側や細かな場所は、ぬるま湯に中性洗剤か石鹸を溶かして、柔らかな絵筆か歯ブラシを使って、こまめにクリーニングしましょう。


※手元はできるだけ明るくし、間違って落としても大丈夫なよう、柔らかいものの上でやること。水を使うとき、流しの排水口はあけたままにしないで下さい。また、ストープやガス台など火の気のそばで取り扱いは避けましょう。


最近は、無料でクリーニングを行ってくれるお店も増えています。
クリーニングも兼ね、6ヶ月から1年くらいで定期的に点検を受けることをおすすめします。

つめがゆるんでいたりして、大切な宝石を落としてしまうことも考えられます。
時期がこなくても、普段の着用で傷がついたり指輪が変形したり、ぶつけたりした場合は、専門家の点検をうけるといいでしょう。
 
 
 
 




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